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代表取締役の住所の登記義務と非公開化に関する近時の情勢

代表取締役の住所の登記義務と非公開化に関する近時の情勢
目次

1 代表取締役の住所の登記義務

  法人の代表取締役の住所は登記事項とされています(会社法第911条第3項第14号)。会社を創業したり、代表取締役に就任する際には自己の住所が登記事項となり、第三者も確認することが出来るようになることに留意しましょう。

 このような登記義務が課せられている理由については、取引先からの与信調査のため、紛争時の連絡先確保のため(会社との連絡が取れない場合など)、過料(後述)の通知先確保のためといったものが挙げられます。

 もっとも、上記の理由があるかといって必ずしも一般に公開する必要性を裏付けないものもあること、住所は重要なプライバシーに関する情報でもあることから、一定の条件下での代表取締役の住所の非公開化に関する動きがあります。

2 住所変更時の変更登記

 代表取締役が引越などで住所が変更になった場合には、2週間以内にその変更の登記を行う必要があります(会社法第915条第1項)。仮に、2週間以内に登記を怠った場合(「登記懈怠」といいます)には、代表取締役本人が100万円以下の過料を科せられる可能性があります(会社法第976条)。

3 代表取締役の住所の非公開化に関する近時の情勢

2023年12月26日、「商業登記規則等の一部を改正する省令案」に関する意見募集が実施されました。

省令案では、一定の条件下において代表取締役の住所を表示しないことを可能とする旨が示されています。

上記の意見募集を踏まえ、2024年6月に非公開化に関する方針が発表されるとの報道もなされているため、今後の方針には注目する必要があります。